「要薬剤師薬」に似たものとして、すでに「指定医薬品」がありました。「指定医薬品」は、薬種商が販売などをしてはいけないもので、薬理作用が激しく注意を要するものなどで、具体的にはH2ブロッカー、医療用からスイッチされた水虫薬、インドメタシンの3,75%貼付剤、ヨヒンビンなどの精力剤?などがあります。
要薬剤師薬はこの「指定医薬品」をより幅広く、品目を多くしたもので、今回「処方せん医薬品」に指定されなかったものが要薬剤師薬の対象候補になるのではとされ、これをスイッチOTCとして推進していこうとしたのではないかと思われます。つまり、医療用医薬品と一般用医薬品の間に要薬剤師薬をはさみこもうとしたのではと思われますが、これについては想像の域をでません。
また、当面、要薬剤師薬は浮上してこないのではないかと思われますが、いま検討されている医薬品販売制度の動きなどともあわせて、その動向を注目していく必要があります。
【6】多くの問題をかかえる「処方せん医薬品」、、、、。
〇 「処方せん医薬品」以外を多く残したという事は、処方せん、つまり医療で必要ないということであり保険給付削除対象ということは、いつまでもついてまわり財務省も狙っています。
○ 今までも分割販売されていた多くのものは「要指示薬」以外であり、医療用医薬品の約1/3を「処方せん医薬品」以外にしたことは、分割販売できる対象医薬品を多く残した事になります。
〇 そもそも法律の盲点をついた医療用医薬品の販売規制を是正するのが今回の目的だったはずでしたが、「処方せん医薬品」に指定されなかったものについては行政指導でその販売を自粛してもらうとしていますが、法的な販売規制はなく、医療用医薬品の分割販売の問題解決にはなっていません。
〇 逆に、[処方せん医薬品]の販売については、個人には300万円、法人には1億円の上限という重い罰金がかせられており、薬物犯罪への規制からか「処方せん医薬品」販売の規制強化が目立ちます。
〇 また「処方せん医薬品」以外は、薬局以外の一般販売業、薬種商での販売規制もされてなく、調剤が出来ないところでも医療用医薬品が販売できるという矛盾を抱えています。
〇 安全対策に関係ある問題では、医薬品の製造販売として「処方せん医薬品」は「第T種医薬品製造販売業」の許可、「処方せん医薬品」以外は一般用医薬品と同じ「第U種医薬品製造販売業」の許可になり、両方とも医療用医薬品でありながら許可要件が違うことから、その安全対策にもレベルの差が生じるのではないかと云われています。
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以上、今回の「処方せん医薬品」は、当初の目的から離れたもので、多くの矛盾をかかえたものになっており、何のために薬事法改定に盛り込んだのか、多くの問題を残したものとなっています。今後、いま検討されている医薬品販売制度の動きなどともあわせて、その動向を注意していく必要があります。
(2005年3月25日)
その後、厚労省は、4月1日施行ぎりぎりの3月30日に行政指導の通知を出し、「処方せん医薬品」以外についても販売規制強化の指導を示しましたが、これがどのように規制効果をあらわすのか、注目されるところです。